介護士satoimoブログ

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介護施設での夜勤業務はどんなことをするの?

介護施設で入所フロアーの職員として配属された場合、

ほぼ避けることができないのが夜勤業務。

 

夜間帯は職員の人数も少なくなるし大変そうだし怖そう...。

そんな介護の仕事に興味はあるけど不安で応募に迷っている方に参考になったらと夜勤業務の流れを記事にしました。

介護に興味がない方もこんな仕事があるんだと見ていってもらえると嬉しいです。

 

夜勤のスケジュール

・申し送り・・・日勤帯の職員から熱発などの特変者や不穏になっている方がいないか等の情報を伝えてもらいます。

・食事介助・・・夕食が運ばれてくるので、配膳と食事介助を行います。職員が遅番と夜勤だけになってしまうので手厚い介護はなかなか難しい時間帯になっていきます。

・口腔ケア・・・下膳が終わったら歯磨き、義歯洗浄を行っていきます。

・排泄介助、臥床・・・トイレ希望者を誘導、食休めがすんだ方は臥床介助を行っていきます。

・特変者のバイタル測定・・・全員が居室に戻ったら、熱発者等の熱、血圧、SPO2を測っていきます。この時間帯で遅番は業務終了。自分も含めた夜勤者2名で私の施設は対応したいます。

・申し送り用紙の作成、物品の補充・・・翌日のためにパソコンで書類作成、トロミなどの補充を行っていきます。又、毎1時間ごとに巡視をして居室で異常がないかを確認します。※利用者さんのナースコールやセンサー反応があったりするので都度対応。

・排泄介助・・・介助が必要な方のオムツ交換を行なっていきます。

・休憩

2人体制の夜勤では交互に交代で休憩に入ります。なので夜間の5時間くらいは実質1人体制となります。フロアーに残る職員はナースコール、不穏者の対応、排泄介助を行っていきます。

・離床介助・・・各々が休憩を終えたら離床介助を行なっていきます。ある程度利用者さんが起きたら1人は食堂で配茶や清容といったフロア業務、1人は離床介助と排泄介助を行なっていきます。

・朝食介助・・・夕食同様に「配膳」「食介」「下膳」「口腔ケア」を行なっていきます。この頃には早番の職員がくるので少し気持ちが楽になります。

・申し送り・・・夜間帯、前日等に変わった様子がなかったかを日勤帯に伝えます。

 

私が勤める施設はこんな感じの流れになっています。17時〜9時30分まで。

夕食休憩30分、仮眠休憩2時間30分、朝食休憩15分で割と夜勤としては拘束時間が短く休憩も多いです。

 

次は、夜間帯で気をつけた方が良いという部分を書いていきたいと思います。

夜勤時の注意点

巡視・・・顔を目視して呼吸停止や嘔吐していないかを確認します。他にも、「ベッドから転落していないか」「柵などに頭をぶつけて怪我をしていないか」を注意していきます。

ちなみに私は3回目の夜勤で巡視中に泡を吹いて寝ている利用者さんを発見してそのまま救急搬送して、結果お亡くなりになってしまうという体験をしました。右も左もわからずあわあわしていただけでしたが、同僚の先輩と看護師さんが指示をしてくれたのでなんとかなりました。

不眠・・・夜間帯に眠らない利用者さんもいます。理由は「帰宅願望」「不穏」「トイレ」だったりとさまざまです。

もともと不眠がちな方は、眠剤が処方されているので内服してもらいます。

不穏、起き上がりみられたら声かけやトイレ誘導などを行なっていきます。精神薬の頓服がある方は落ち着かない様子が続くのであれば内服をしてもらいます。

夕暮れ症候群・・・夕方くらいになると「家に帰りたい」と訴える利用者さんが多くなります。落ち着かない、同じ訴えを繰り返す、徘徊や感情失禁することもあります。認知症の高齢者によく見られる症状です。

睡眠時無呼吸症候群・・・寝ている間に呼吸が止まってしまう症状。(1時間に15以上呼吸が止まってしまう)顔が平たいアジア系である私たちは下顎が奥まり気道がもともと狭いので、健康な人でも睡眠中に呼吸が止まることは珍しいことではないです。

高齢者は寝ている間に筋肉が弛緩して舌根沈下してしまう方もいるので注意が必要です。

健康な成人の場合でも、10秒間の呼吸停止が1時間に5回くらいあります。

体位交換・・・高齢者の皮膚は弱いので剥離(傷)が出来やすいです。自分で寝返りが打てない方は2時間に1度体位を変えて除圧します。

気をつけなければならないのが、

仙骨が怪我している場合は左右へ体交する。

右大転子(右のお尻の出っ張っている骨)が怪我している場合は、上左へ体交。

といった具合に怪我している箇所に圧をかけないことが大切です。

 

利用者さんが寝ている時間帯が多いとはいえ1日の半分以上を職員二人だけで対応するので、利用者さんの急な体調変化や救急搬送はけっこうあります。

ただ未然に事故防止するのはとても大事ではあるのですが、ずーと気を張っているのも大変です。無理はせず「事故ったらしゃーない」くらいの心持ちで自分の心と体も守っていく意識も重要です。

何か起きたら記録は残す」、「優先順位」を決めて行動するのもまた大事です。

例えば、一人の時間帯ほぼ同じタイミングで2つのセンサーがなったりします。

優先するのは、転倒のリスクの高い利用者さん。先に様子見した方が事故の確率は減ります。

その後で転倒リスクの低い利用者さんの方もすぐに対応する。

あらかじめ行動の判断を決めておくと楽です。

 

最後に、私は月の夜勤は平均6回くらい行なっていました。

介護業界的には多くも少なくもない回数ですが、始めたばかりの頃は疲れと緊張で血尿がでたり慣れてからも便秘にや不眠になったりと身体にダメージを受け続けています。

なので、これから夜勤をするという方はけして無理はせずマイペースに体を大切にして欲しいと切に思います。