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介護を仕事にする前に「知っておきたい12選」後半

介護を仕事にする前に「知っておきたい12選」の後編です。

こちらの記事も施設介護で大事な知識になっていますので、是非読んでください!

 

⑦ 下血とは...?

おしりから血が出ることの総称です。

便に鮮血が付着していると肛門部から出血しているの可能性が高いので軟膏を塗り様子観察していきます。緊急性はあまりない場合が多いです。

赤黒い便の場合は、腸が出血している可能性もあるので受診の検討を含めた要観察となります。

鉄剤を飲んでいても便は黒くなるので注意です。

明らかな多量出血であれば救急搬送になると思います。

 

⑧ 嘔吐の処理方法

食後や臥床時に利用者さんが嘔吐していることはわりとあったりします。

状態の確認、窒息している可能性もあるので口の中に食べ物が残っていないか目視して何か含んでいる場合は口腔ガーゼなどでかき出します。又、再び嘔吐ある可能性あるためガーグルベースン等を用意します。

看護師へ報告と共に、利用者さんの清拭や衣類の交換、バイタルの測定を行います。SPO2が低い場合は喉に残渣が詰まっている可能性があるので吸引する必要がでてきます。

ノロウイルスといった感染症のリスクあるため嘔吐処理に関わる人数は最小に、ビニール手袋の使用は必須となります。

利用者ではなく嘔吐物を処理する時は、外側から中心へ沿って行います。次亜塩素酸、使い捨てにできる新聞紙などで清掃していきます。二重にした袋の中に汚れ物を入れ破棄します。

(私が勤める施設では感染リスクのある廃棄物は袋に「K」と書いて全職員が周知できるようにしています。)

処理をするまで窓を開は開けてはいけません。目的は感染を最小にするためです。ノロウイルスは空気感染もしますので風で飛散してしまわぬよう密室にして二次感染を防ぎます。次亜塩素酸で処理した後に換気をしていきます。

汚染した衣類は袋などで密閉し、ハイターにしばらくつけておきます。※色落ちしてしまうので水とハイターを混ぜてから衣類をつける方が好ましいです。次亜塩素酸でも消毒は可能です。

 

⑨ 「嚥下を確認する」とは?

食べ物を飲み込めているかを確認。「口を開いた時に溜め込んでいないか」「咀嚼せず丸呑みしている様子はあるか」「むせ込みはないか」を意識して行っていきます。

異常があれば無理はせず、先輩の職員や看護師に報告して下膳するのが無難です。他の場合も同様ですが、利用者さんに特変が見られた際は「報連相」を意識するのが大切です。

嚥下の確認を行う目的は誤嚥のリスクを減らすためです。高齢者は誤嚥しやすく「誤嚥性肺炎」になって高熱が出たりします。

 

⑩ 飲み物にトロミをつけるには...。

飲み物をコップに注いでからトロミの粉を入れてかき混ぜていきます。すぐにかき混ぜないとダマができてしまうトロミ剤もあるのでマドラーがあると便利です。なければお箸かスプーンでお茶を高速で回して下さい。

又、トロミがつくまでには2〜3分くらいかかります。トロミ剤を継ぎ足すとダマができやすく、トロミもつきすぎてしまうので注意です。

 

⑪ ハルンバックって何? どう扱うの?

ハルンバックは、膀胱に溜まった尿を体外へ排出するための医療器具です。

自尿が出ない方や臀部が剥離(おしりにケガ)しているのに尿汚染でなかなか傷が治らない方に使用します。

排出された尿は「採尿バック」に溜まるので定期的に確認し、パットなどに吸収させて破棄します。(破棄の前に何g排尿があったかを記録するのが一般的です。)

尿を破棄した後、採尿バック内には少し空気が入っている状態にしておくのがポイントです。それを怠るとバック内が真空になって「尿が溜まらない」「尿漏れ」「逆流」といった不具合が出てきます。

又、尿破棄の際、他の職員から「ミルキングしといてね」なんて言われます。

『ミルキング』とは、チューブを手で揉んだり、軽く振ったりして排尿バックに尿を流します。尿に膿などが混じってチューブが詰まってしまうことがあるからです。

 

⑫ 点滴は何を見ればいいの...?

口から水分や抗生剤を摂れない時に点滴が必要になります。なので、「滴下していない(点滴がポタポタ落ちていない)」ということは必要な水分、薬が体に行き渡っていないという認識が必要です。

滴下していない原因に、「腕や足の関節が曲がりすぎている」、「クッションなどで手足が圧迫されている」などの理由があります。

体位を変えて滴下するかを確認します。それでも滴下しない場合は看護師へ報告。又、針が血管から外れ漏れていることもありますのでその際も看護師へその旨を伝えます。

 

以上になります。

この辺の知識を持っていると介護施設で働く際にはだいぶ助けになると思います。

参考になると嬉しいです。

本日も記事を読んでいただきありがとうございました。