介護を仕事にする前に「知っておきたい12選」前半
今日は、私が新人の頃にあらかじめ介護の知識として「知っておきたかった」基礎を紹介したいと思います。
介護職に興味のある方や実際に働いているけど「わからないことがわからないよ」という方は是非見ていって下さい。参考になると思います!
① 利用者さんの「血圧が低い」「足のむくみが強い」の解消法
寝かせた時に下肢を高くします。
先輩の職員に「足けっこうむくんできているから臥床じに下肢(ギャッチ)アップしてあげて」なんて言われます。
下肢をあげる主な理由は、血液が循環しやすくなるためです。
座ったままでいると血流が滞って冷えやむくみにつながります。
人間は、歩くと筋肉のポンプ作用で血液が全身に循環していきます。なので座っていることが多い高齢者は非常に足が浮腫みやすくなります。
② パラスオキシメーターとは?
血中の酸素濃度を測る機械です。
SPO2 95〜100%が一般的な正常値です。
利用者さんが息苦しそう、嘔吐したりと様子がおかしい時に計測します。
看護師や先輩の介護士に「サチュレーションは今いくつですか?」みたいな感じで聞かれます。
又、SPO2が80%台を計測した場合はかなり異常な数値であるため酸素マスク(O2)を使用するケースが多いです。
そして、O2を使用してもSPO2が90%にとどかない場合は病院へ搬送する可能性がかなり高くなります。
ですがこれはあくまでも目安です。
終末期の方は平常時でSPO2が90台前半はなんてこともあり得ます。
あと高齢者は手指が冷たくなりやすいのでSPO2が手指で測れないことがよくあります。
なので測れない場合には「足の指で測定してみる」「温かいタオルなどで1度手を保温する」「手の甲、指をさする」といった手段が有効です。
③ テステープとは?
尿検査をするもので利用者が熱発した時や排尿の色がおかしい時に使用するスティック状の紙です。
それを尿に付着させることで色が変化していきます。
目的としては尿路感染症であるのか、腎機能に異常があるのかを主に確認します。
判定は「-、±、+、2+、3+」のようにプラスが大きくなるにつれて症状が重くなります。
プラスの値が大きいと、
白血球・・・腎臓や膀胱などに炎症している可能性あり。
タンパク質・・・腎臓病の疑いあり。
潜血・・・腎臓や膀胱などから出血している可能性があり。
比重・・・腎機能が低下している場合数値が高くなる。※比重は1.015、1.020...のような数字表記をします。
腎臓は尿を作る器官であるため機能が低下すると吸収、排出ができなくなり体内環境が保つのが困難になってします。腎不全が悪化すると透析治療が必要になる場合もあります。
利用者さんが熱発した時などに看護師から「次の排泄でテステープお願いします」的な感じで依頼をされることがあります。
④ クーリングとは?
熱発した際に氷枕などで頸部(首の後ろ)・腋下・ソ径部を冷却します。
なぜその箇所に当てるかというと、それらの部位には太い血管が通っているので下熱の効率が良くなるからです。
※両腋下にクーリングすると体温が正常に測れなくなってしまうので注意です!
⑤ 「脈は実測でお願いします」と言われたら...
不整脈がある場合、利用者さんの脈を血圧計やパラスオキシメーターで測定しても正常な数値が出てきません。
なので、相手の手首に指を当て脈拍数を数えます。脈が取れない時は反対側の手、首の付け根(両サイド)あたりを探すと見つけやすいです。
1分間で脈拍数が決まります。
「20秒での脈拍数×3」「30秒での脈拍数×2」でもほぼ正確な脈拍数になります。
⑥ 寝かせ(臥床)方法
すぐに横にすると食べ物が逆流して嘔吐してしまう可能性があります。
目安は食後30分くらい経ってから寝る方が良いとされています。
右側に向けて寝た方が消化を促すことができますが、逆流性食道炎の方は右側臥位にすると嘔吐する危険度が増します。
なので逆流してしまう可能性が高い方は、枕の位置を高く設定する。もしくは左側臥位にして寝かせます。
意外と解説箇所が多く文字数が多くなってしまったので今回は6つの紹介で終わります。
近日中にパート2も作成しますので、読んでいただけたら嬉しいです。