介護拒否に対する声かけ
介護士として働いていると利用者さんの介護拒否は避けて通れない問題です。
今回は介護現場で誰に対しても効果的な拒否をされない声かけを紹介していきます。
①トイレ拒否がある利用者さんの誘導
「〇〇さん、もうすぐ夕食になるからこっちに来てもらっていいですか?」
歩行できる利用者さんの場合は、まず立ってもらうことが重要です。
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「食事の前にトイレだけすませていただけますか」
トイレに何故行くのか理由を伝えつつ、無理強いはせずに利用者さん自らトイレに向かうよう誘導するのがポイント。
トイレの方へ誘導できてもあと一歩が出ない時には、「食後は歯磨きやらで忙しいですよ」「トイレ混雑しちゃうかもしれないですし...」みたいな感じで『楽』さをアピールすると動いてくれやすいです。
②トイレ拒否あり(車いすの方編)
「〇〇さん、行きますよー」
どこに行くかは告げずやんわりとした口調で車いす操作を行います。
利用者さんが「どこに行くの?」と聞いてきたら、
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「どこだと思います? ほら、見えて来ましたよ」
場所は言わずトイレの中まで入ります。
後は、「せっかくここまで来ましたし、ついでにトイレもすませちゃいましょう」、「パットの確認だけで良いので一回だけ立っていただけます?」とトイレ自体が主目的ではないと言うことを演出しつつ排泄介助を行なっていきます。
それでも拒否が強いのであれば職員二人対応で介助するのが無難です。
③入浴拒否の利用者さんへの対応
高齢者の方に割と多いです。本人からすると面倒くさいし、待ち時間も寒いですので仕方がないことではありますが...介護士としてはなんとかせねばなりません。
「あっちですー」と②のトイレ誘導と同様、目的を告げずに脱衣所までお連れします。
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風呂なんて嫌だと拒否が見られた際は、「すみません。〇〇さんの名前でお風呂の予約しちゃったんです。私を助けると思って今日だけお願いできますか?」と入浴する理由を利用者さんに持たせられると入浴してくれる確率がグッと上がります。
④脱衣室で服を脱ぎたがらない場合
「〇〇さん、お風呂入りましょう」
脱衣所までは来てくれたものの衣類を脱ぐのをしぶる方もいます。
その場合は、
「わかりました。じゃあ今日はシャワーだけでちゃちゃっとあがりましょう。特別ですよ?」
と伝え、お風呂の時間が短くて済むという部分を印象付けます。
風呂場に入ってしまえば大体の利用者さんが自ら浴槽に入りたいと気分を変えてくれます。
他には、「ご家族さんに頼まれたんですよ」みたいな感じでご家族さんの名前を出すと了承してくれる場合もあります。
⑤食事で口が開かない
開口しない場合、自歯がない人限定なのですが「口の端からスプーンを入れる」と食べさせることができます。
人間の口はどんなに強く閉じても両端だはスプーンが入るくらいの余地ができてしまう構造になっているんです。
食べたくもないものを無理やり食べさせることは良い介護と言えませんが、栄養を摂れないと生命を維持できないのも現実なので。栄養価の高いもの、水分だけは摂った方が良いと私は考えています。
⑥薬の拒否
拒薬だけはなかなか有効な手段がありません。
とれる方法は、『間を空けるて時間が少し経過してから再度声かけを行う』、『他の人に内服を変わってもらう』これくらいしか思いついません。
一度拒否モードに入ってしまうと相当難しいです。
※番外編※
そもそも利用者さんを不穏にさせない雰囲気作りも大切です。
私の職場ではフロアーにレンタルのカラオケ機械が導入されているので、その中にある『にこにこ赤ちゃんの映像』『かわいい動物映像』『ラジオ体操』などを、「何だかフロアーがざわついているなぁ」と感じるた時によく流しています。
やはりかわいい子供と動物は最強です!
みんな笑顔になる。
私の担当しているフロアーは重度の認知症の方々なので上記のような対応をしています。
介護で声かけが上手くいかないという人は試してみてください!
認知機能の衰えが少ない方に対してはもっと適した別の声かけ方法があるかもしれませんが...参考までに。